はじめに

オイルの基油分類は、グループ1からグループ5まである。
通常であれば5種分類なのだが、私の分類では、次のように分類する。
グループ1:鉱物油
グループ2:水素化鉱物油
グループ3:高度水素化鉱物油
グループ3+:高度水素化鉱物油を基油として化学合成基油(PAO、エステル、GTL、アルキルナフタレン等)で補強したもの
グループ4:化学合成基油(PAO、ポリアルファオレフィンを基油としたもの)
グループ5:化学合成基油(エステル、アルキルナフタレン、PAG等の特殊合成基油)

この分類で重要なのは、グループ3とグループ4以降を混同しないことである。
グループ3は、性能が悪いわけではない。
むしろ、現代の実用オイルとしては非常に優秀である事を先に述べておく。

Engine Oil Mania

私は、エンジンオイル、油脂類、そしてそれに関連する部品やケミカルについて、非常に強いこだわりを持っている。
いや、単に「こだわりがある」という程度では足りない。
自分でも、狂っているのではないかと思うほど拘る。
エンジンオイルを選ぶとき、私はブランド名だけでは判断しない。
「全合成油」「化学合成油」「レーシング」「高性能」といった宣伝文句も、そのまま信用しない。

まず見るのは基油である。
グループ1なのか。
グループ2なのか。
グループ3高度水素化鉱物油なのか。
グループ3をPAOやエステルで補強したグループ3+なのか。
PAO主体なのか。
エステル主体なのか。

そこを見なければ、オイルの本質は分からない。
私は、グループ3を否定しない。
ホームセンターオイルも否定しない。
純正オイルも否定しない。
通常使用なら、グループ3高度水素化鉱物油で十分な場面は多い。
しかし、グループ3をPAOやエステルと同じ顔で売る表示には強い違和感を持つ。

VHVIならVHVIと書けばよい。
PAOならPAOと書けばよい。
エステルならエステルと書けばよい。
GTLならGTLと書けばよい。

私は、オイルそのものの性能だけでなく、メーカーの表示姿勢も見る。
誠実な表示をするメーカーは評価する。
曖昧な表現で高性能感だけを演出するメーカーは信用しない。
また、私はオイルだけでなく、オイルフィルター、燃料添加剤、グリース、アンチシーズ、ブレーキグリース、シリコングリース、モリブデングリースといった関連品にも拘る。

ステンメッシュオイルフィルターは本当に紙フィルターの上位互換なのか。
高流量と高ろ過性能を混同していないか。
ラスペネを万能薬のように使っていないか。
マフラー交換に必要なのは普通のグリースではなく、アンチシーズではないか。
ブレーキに使うべきなのは汎用グリースではなく、ラバー対応のブレーキ専用品ではないか。
そういう細部まで考える。
私にとって、油脂類は単なる消耗品ではない。

車両の状態を読むための情報であり、機械を守るための設計要素であり、整備思想そのものである。

油温を見る。
油圧を見る。
粘度を見る。
HTHSを見る。
基油を見る。
添加剤を見る。
フィルターを見る。
交換サイクルを見る。
用途を見る。
街乗りなのか。
高速道路なのか。
ダウンサイジングターボなのか。
チューニング車なのか。
サーキット走行なのか。

それによって、選ぶべき油脂類は変わる。
私は、広告ではなく理屈で選びたい。
ブランド信仰ではなく、基油と用途で選びたい。
「有名だから良い」ではなく、「なぜそれが良いのか」を説明できるものを選びたい。
だから私は、エンジンオイルと油脂類に拘る。
非常に拘る。
狂っている位拘る。

しかし、その狂気は、機械を理解したいという欲求であり、愛車を守りたいという執念であり、曖昧な宣伝文句に騙されたくないという意思でもある。
私は、油脂類を感覚ではなく、構造で見る。
ブランドではなく、基油で見る。
宣伝ではなく、表示の誠実さで見る。
それが、私の油脂類に対する基本姿勢である。

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