自動車用途のグリースは適材適所

2026年05月17日 07:17
カテゴリ: グリース

自動車整備に使うグリースは、部位ごとに使い分ける必要がある。

ブレーキにはブレーキ専用。
ゴムにはラバー対応。
樹脂には樹脂対応。
低速高荷重にはモリブデン。
高温ねじにはアンチシーズ。
電気コネクタには誘電グリース。
ウェザーストリップにはシリコン。
等速ジョイントにはCVジョイント専用グリース。

このように、用途で選ぶ。

グリースは、塗れば良いものではない。
間違った場所に塗れば、潤滑剤ではなく故障原因になる。
自動車整備では、万能グリース信仰を捨てるべきである。
重要なのは、部位、材質、温度、荷重、水分、回転数で選ぶことである。

簡単にまとめると

ブレーキパッド裏:
ブレーキ専用グリース、セラミック系

キャリパースライドピン:
ラバー対応ブレーキグリース、シリコングリース

ドラムブレーキ接触部:
ブレーキ専用耐熱グリース

ハブ固着防止:
薄い防錆剤、セラミック系アンチシーズ

ホイールナット:
原則塗らない。指定がある場合のみ。

マフラー・エキマニボルト:
銅グリース、ニッケル系、セラミック系アンチシーズ

スパークプラグ:
原則指定に従う。安易に塗らない。

等速ジョイント:
CVジョイント専用モリブデングリース

プロペラシャフト・スプライン:
モリブデン系、極圧グリース

サスペンションブッシュ:
シリコン系、ラバー対応、ウレタン専用

ボールジョイント:
指定グリース、シャーシグリース

クラッチフォーク・スプライン:
クラッチ専用、高温グリース、モリブデン系

シフトリンケージ:
リチウム系、樹脂対応、シリコン系

ドアヒンジ:
リチウムグリース、スプレーグリース

ウェザーストリップ:
シリコングリース、ラバー保護剤

電気コネクタ:
誘電グリース、防水シリコングリース

バッテリー端子:
端子防錆グリース

パワーウィンドウ・サンルーフ:
シリコン系、フッ素系、樹脂対応

Oリング・パッキン:
シリコン、ラバー、フッ素、専用品

DIYユーザーが買うべきグリース

DIYで最初に買うべきグリースは、シリコングリース、ブレーキ専用グリース、リチウムグリースである。
排気系や固着ボルトを触るなら、アンチシーズを追加する。
足回りや駆動系の低速高荷重部を触るなら、モリブデングリースを追加する。

この5種類があれば、一般的な自動車DIY整備ではほぼ足りる。
逆に、何でもモリブデン、何でもリチウム、何でもシリコンという使い方は危険である。

グリースは、種類よりも用途で選ぶ。
ここを間違えないことが、DIY整備では一番重要である。

DIYでマフラー交換をするユーザー向け

マフラー交換なら、銅系アンチシーズとシリコングリースがあればよい。

エキマニ交換までやるなら、ニッケル系またはセラミック系アンチシーズを使いたい。

O2センサーやA/Fセンサーを外すなら、センサー対応アンチシーズを使う。

ゴムハンガーにはシリコングリースを使う。

モリブデングリースやリチウムグリースは、排気系交換の主役ではない。

早見表

マフラーフランジボルト:
銅系アンチシーズ

リアピース接続ボルト:
銅系アンチシーズ

中間パイプ接続ボルト:
銅系アンチシーズ

エキマニ固定ナット:
ニッケル系アンチシーズ、またはセラミック系アンチシーズ

エキマニスタッドボルト:
ニッケル系アンチシーズ、またはセラミック系アンチシーズ

遮熱板ボルト:
銅系、ニッケル系、セラミック系アンチシーズ

フロントパイプ接続部:
ニッケル系、または銅系アンチシーズ

O2センサーねじ部:
O2センサー対応アンチシーズ

A/Fセンサーねじ部:
O2センサー対応アンチシーズ

マフラーハンガーゴム:
シリコングリース、またはシリコンスプレー

ゴムブッシュ:
シリコングリース

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